平成19年第4回定例会(第5日 9月20日)

相崎佐和子(1回目の発言)

 ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。
 張り切ってまいりたいと存じます。

 まず、最初の質問は、「親子向けフリースペース」の拡充についてであります。

 核家族化が進み、地域のつながりが希薄化している近年、子供を産んだ母親は、24時間家の中で小さな子供と2人きりで過ごすというパターンが増加をしてまいりました。夫は仕事が忙しく、自身の親は遠方に住んでおり、近所に知り合いはおらずという状況の中、母親はまだ言葉を話すこともできずに、泣くだけの子供を抱え、多大にストレスを貯め込んでしまうものであります。体力的、精神的にも追い詰められ、ときには虐待につながってしまうケースも決して少ないとは言えません。私も、子供が乳児のころはまさにこのような状況に陥ったものであります。このままでは親自身が壊れてしまって、子供に悪影響を与えてしまうと恐ろしさを感じた経験でありました。子供に深い愛情はあれども、過度の育児負担は、心身ともに重荷になってしまうものであります。

 そんな親子にとって、救いとなり、心のよりどころとなるものの一つが、親子向けのフリースペースであります。基本的にいつ訪れてもあいており、気軽に親子で立ち寄ることのできる、こういったフリースペースは、乳幼児とその親にとって、多くのメリットがございます。子供にとってはお友達やほかの親御さんや、指導員の先生など、自分の親以外の人と接することは、大変に有意義でありますし、楽しいおもちゃや絵本で思い切り遊ぶこともできます。そして、親にとっては数時間でも外の世界に触れることで、大いにリフレッシュできます。また、ほかの子供を見たり、ほかの親と話をしたりすることで、子育てのヒントを得たり、不安を解消したりすることもできます。また、指導員に育児相談をしたり、各種の情報を収集することも可能であります。

 では、このフリースペース、伊丹市の現状はどのようになっているのでしょうか。現在、伊丹市には、5カ所のこういったスペースが存在をします。1つ目が、いきいきプラザ内にある、平成14年度オープンのむっくむっくルーム、2つ目が、鈴原幼稚園の余裕教室を利用した、昨年度オープンのむっくむっくルーム、3つ目がこども文化科学館内にある今年度オープンいたしましたむっくむっくルーム、4つ目が、きららホール内にあるスペース、平成16年オープンです。5つ目が、人権啓発センター内にある今年度オープンいたしましたスペース、この5カ所であります。

 各所によって詳細は違いますが、基本的に週4日から5日、午前中から夕方まで解放されています。利用人数は、いきいきプラザが1日平均およそ81人、鈴原幼稚園がおよそ44人、きららホールがおよそ1日97人であります。季節や曜日、また当日の天候によって大きく左右はされますが、どのスペースにおいても、基本的に常ににぎわいを見せているという数値であります。

 また、経費面では、19年度当初予算額でいきいきプラザが757万7000円、鈴原幼稚園が435万7000円、きららホールが549万3000円、こども文化科学館が510万円、人権啓発センターが66万3000円となっています。オープン初年度は、改修工事などの経費が加算をされますが、それ以降のランニングコストは、およそ90%が指導員の人件費であります。ちなみに指導員は、ほとんどがアルバイトで、年間報酬はおよそ1人100万円台と聞いています。つまりスペース1カ所の年間経費は、3名の指導員を配置したとして、およそ400万円から500万円台での運営が可能という状況であります。

 そして、実際のスペースの様子でありますが、数カ所見学にまいりましたところ、いずれもアットホームで温かい雰囲気でありました。子供は目新しいおもちゃや大勢のお友達に大はしゃぎで遊んでおりますし、親は目を細めながら子供を眺めたり、親同士でおしゃべりをしたりとされておられました。

 初めて利用するという親子がおられましたので、様子を拝見しておりましたら、最初は親子とも随分緊張しているようでしたが、母親から離れようとしなかった小さな女の子が、おもちゃに興味を示して、ほかのお友達と遊び出して、お母様の方も、ほかのお母様が話しかけたことをきっかけに、楽しそうにおしゃべりを始めました。このお母様に少しお話を伺うと、「子供は楽しそうだし、私も気分転換ができた。これから頻繁に通ってしまいそう。」と笑顔でお話をされました。このようなフリースペースが、親子にとって大変に有意義であると再認識をした光景でありました。

 このような現状にある伊丹市の親子フリースペースでありますが、課題点が2つございます。

 1点目の課題は、数がまだ十分ではないということであります。国が平成17年度に施行しました「子ども・子育て応援プラン、新々エンゼルプラン」では、このような親子向けフリースペースを、中学校区ごとに1カ所は設置すると目標に掲げられています。伊丹においては、中学校は8校ございますので、単純に今の5カ所では、まだ目標値に達していないということであります。

 2点目の課題は、場所にも偏りがあるということであります。現在の設置場所は、広畑、鈴原、桑津、北野、堀池の5カ所になります。これを考察いたしますに、市の西部と中心部に特に不足しているということが明白であります。伊丹市次世代育成支援行動計画「愛あいプラン」の策定時に行いましたアンケートによりますと、子育て支援で使用してみたい居場所はとの質問に、家の近くにある施設と答えた人が22.2%と最も多くなっています。実際、乳幼児を連れての遠出は不可能に近く、理想は、ベビーカーを押して歩いて行ける距離に場所が存在していることであります。つまり、伊丹市の親子向けフリースペースは、数も場所もまだ十分ではないと言えるのであります。

 また、フリースペースに対するニーズ、需要でありますが、これは非常に高まっております。例えば、昨年度に鈴原幼稚園内で、今年度にこども文化科学館でスペースがオープンをいたしましたが、平成14年度よりオープンしている老舗のいきいきプラザのスペースにおいては、2カ所増設された後も、利用人数が全く減っておりません。それどころかますます増加をしております。つまり、新たにスペースがオープンをすると、そこで新たな利用者を生み出しており、ニーズはまだまだ眠っていると言えます。

 また、これは滋賀県大津市の例なんですが、昨年春に「明日都浜大津」という大型ビルがオープンをいたしました。ここは大津市がおよそ10億円をかけて改修をした複合ビルだそうで、市関連の施設が8カ所入っているのですが、集客数にはっきりと明暗が出ていると聞きます。市民活動センターや公営企業のショールームといったところの利用が伸び悩んでいる一方で、広い親子スペースを有している子育て総合支援センターだけは、1日平均およそ400人が訪れて、開館4カ月で5万人を突破するなど、人気がウナギ登りと聞いております。親子スペースに対するニーズの高さを表す一例であります。

 以上、述べてまいりましたように、乳幼児とその親が気軽に集えるフリースペースは、高い必要性と需要があるものの、伊丹市においては、まだ数や場所に課題を持っており、さらに増加、充実させる必要があると、強く考えるところです。

 では、スペースを増加させるには、どのような方法が考えられるでしょうか。5つのパターンを提案させていただきます。

 1点目は、ボランティア団体やNPO法人などと連携をするというパターンです。例えば、大阪府の茨木市では、親子向けフリースペースが市内11カ所設置をされておりまして、人口割合で単純比較して、伊丹市の倍のスペースが存在をしております。この茨木市によりますと、スペースの数を拡充させる方法としまして、それまでに子育て関連の活動を行っていたボランティア団体やNPO法人に補助金を出して、そして運営を委託していることで、数をふやしているということでありました。そのためにマンションの一室ですとか、民家などで実施するなど、さまざまなパターンが誕生しているそうです。近隣では、尼崎市でもことし6月に、NPO法人がマンションの一室を利用してフリースペースを開設し、話題になっております。市が補助金を出したり、人材を派遣したりして、そして民間が運営を行うという、市と民間が連携をするといった柔軟性を持ったパターンは、これからの大きなかぎになると考えます。

 そして2点目は、商店街の空き店舗を利用するというパターンであります。商店街に親子フリースペースを開設すれば、行き帰りにその商店街で買い物をすることが大いに予想されて、きっと商店街にとってもメリットがあると思われます。先ほどの茨木市でも実施をしている例であります。課題となっている商店街活性化とも関連づけることができます。商店街側の積極的な姿勢も必要となってまいりますが、前向きに検討を進めたいパターンであります。

 そして、3点目は、共同利用施設を利用するパターンです。自治会、婦人会、こども会などとの交渉がかぎとなりますが、逆にそういった地域の方々に積極的に参画をしてもらいたいところであります。

 そして4点目は、幼稚園の余裕教室を利用するパターンであります。昨年度に鈴原幼稚園の余裕教室を利用して、鈴原むっくむっくルームを開設したことは、先ほど来申し上げておりますが、およそ1年を経て、幼稚園や地域との連携のノウハウが築かれてきているということでありました。そのノウハウを生かして、市内にまだ生じている幼稚園の余裕教室を利用しての開設も可能であると考えます。

 そして5点目は、(仮称)イオン伊丹西ショッピングセンターにての設置を、依頼交渉するという案であります。御存じのように、来年秋に市の西部にて大型ショッピングセンターがオープン予定でありますが、この店舗内に親子向けフリースペースを設けることを、積極的に交渉してはどうかと考えるところです。当該店舗のイオンさんは、社会貢献、CSRに積極的に取り組んでおり、例えば群馬県太田市のイオン太田ショッピングセンターでは、店内に市役所の行政サービスコーナーが設置されているなど、行政との連携も不可能ではない企業と見受けられます。伊丹市からは人材を派遣して、イオン側は場所を提供するという連携ができないものでしょうか。伊丹市においては、フリースペースが手薄な場所での開設が可能となりますし、イオン側においては利用者が店舗で買い物をすることで、双方にメリットがあるのではないかと考えるところです。ぜひ交渉を進めていただきたいパターンであります。

 以上、乳幼児とその保護者が、気軽に集えるフリースペースについて、まず現状と課題、必要性とニーズ・需要、そして拡充についての具体提案を述べさせていただきました。担当課におかれましては、十分に検討を進めておられること、そして直面する課題が多いことも十分に承知しておりますが、フリースペースの拡充の必要性を強く感じるという観点に基づき、あえてさまざまな具体提案をさせていただきました。当局の今後の方向性と具体策についてお教えください。

 続いて、2点目の質問に移らせていただきます。

 伊丹スカイパークの充実についてであります。伊丹スカイパークは、皆様もよく御存じのように、大阪国際空港の航空機の騒音を和らげ、周辺地域の環境を改善することを目的に、平成5年より国、兵庫県、伊丹市の3者共同で整備が進められ、平成18年7月、昨年夏に一部分がオープンをした公園であります。平成20年、来年の夏には全部分のグランドオープンが予定されており、完成すると全部で8.6ヘクタール、全長1.2キロメートルにも及ぶ広大なプレイスポットであります。

 この公園の魅力は、まず何と言いましても航空機が離発着する様子が、目の前で大迫力のもとに展開をされるという点であります。また、子供たちが喜んで遊ぶことのできる遊具も整備されており、航空機ファンや写真愛好家の方々はもちろん、御家族連れやカップルなど、多くの方々が市内外から来園され、大人気のスポットとなっておりますことは、皆様御存じのところかと存じます。その人気ぶりは、数値でもあらわれており、当初完全オープン後の1年間の来園者数を21万人と見込んでおりましたところ、一部分のみのオープンにもかかわらず、実際の1年間の来園者数は50万人を超えたと聞いています。予想の倍以上の来園者数という数値がその人気ぶりを裏づけております。

 また、リピーターが多いのも特徴であります。昨年秋に行いました来園者への聞き取りアンケートによりますと、伊丹市外からの来園者が80%で、2回以上の来園者は51%、また来たいと感じている人は何と99%という結果が出ておりまして、市外の方も含め、一度訪れた人が気に入って、何度も足を運んでいる様子が施設の人気ぶりを物語っております。私自身も当施設を大変に気に入っております市民の一人でありまして、初めて訪れた際には、その航空機の迫力や、また見晴らしのよい空間の心地よさですとか、あと、集っている人々の笑顔に大変感動いたしまして、以来、休みの日には家族で出かけるなど、すっかりリピーターとなっております。友人、知人にも、事あるごとにPRをしております。

 このように、伊丹スカイパークは、伊丹市が胸を張って誇ることのできるスポットであり、私も高く評価させていただいております。だからこそ、このスカイパークがより一層充実をすることで、ますます魅力あふれる施設になればと、心より願うところであります。

 そこで、伊丹スカイパークのさらなる充実について3点提案をさせていただきます。あえて、一市民のときより感じていた素直な思いをもとに、自由な発想で提案させていただきますことを御容赦ください。

 1点目の提案は、暑さ対策であります。スカイパークは、その人気ぶりもあってか、パソコンのホームページやブログなどで非常に多くの書き込みが行われております。グーグルなるサイトで検索しますに、スカイパークについて記載のあるサイトはおよそ2万3000件もございました。率直な意見が書き込まれておりますことから、注目するのも興味深いと考え、上位およそ500件にざっと目を通して、集計をしてみたんですが、最も多かったマイナス意見は、暑かったということでありました。魅力的なスポットだが暑くて早々に退散してしまったという、なんとも残念な声が多数見受けられました。そこで日よけになる日陰スペースの増加を検討することはできないでしょうか。現在、日陰スペースは、あずまや的な休憩所が2カ所とほかに小さいものが7カ所ございます。来園者の声を反映して、3カ所増設をしたと伺っていますが、もう少し数が必要かと実際に感じるところであります。そこで、現在オープンしているA工区において、日陰スペースをさらに増設すること、また、今後オープン予定のB、C工区においても、十分に日陰スペースを設置することを望みます。景観や配置との関係もございますが、ぜひ前向きに検討を進めていただきたい点であります。

 そして、2点目の提案は、飲食物販売の充実についてであります。現在の状況は、売店が1軒ございまして、パンやお菓子、飲み物などが販売され、シルバー人材センターが運営を行っています。また、自動販売機が駐車場に3台、園内にアイスクリームの販売機が2台あるという状況であります。

 スカイパークの飲食関係におきましては、以前より議論、検討が進められているものの、日によって来園者数に波があることなどから、なかなか交渉がスムーズに進みにくいとも伺っております。しかし、先ほど申しましたホームページでの意見でも、飲食物を販売してほしいという意見は、2番目に多い声でありました。足を運んでいただいた来園者の方々に、より満足していただきたいと感じるところであります。

 そこで飲食関係について、来年夏オープンするB、C工区において、何らかの飲食関係業者を誘致し、出店してもらうことを積極的に進めていただきたいと願います。イメージとしては、遊園地や高速道路のサービスエリアにあるような軽食、例えばカレーやフランクフルト、たこ焼きなどと飲み物を販売するというブースがいかがかなと感じるところであります。先ほどの来園者聞き取りアンケートでも、小さい子供さんを連れてのファミリーの来園が最も多いという結果が出ていることを考慮すると、このような形態も適しているのかなと考えるところです。

 また、おしゃれなカフェをという御意見や、機内食をお弁当として販売してはというユニークな意見も聞くところでありますが、いずれにしましても、あとおよそ10カ月の猶予期間があること、市直営での飲食ブース開設は、当面予定していないことなどをかんがみ、ぜひ前向き、積極的に出店の誘致を進めていただきたいと願います。その際は、簡易ないすやテーブルも設置をすればと存じます。そして万が一B、C工区において飲食関係業者の出店が厳しいという状況になった場合は、現在の売店をさらに充実させたものを展開していただきたいと存じます。

 そして、3点目の提案でありますが、パークセンターの充実であります。パークセンターは、駐車場から公演に入る際に通る建物でして、エレベーターや売店や多目的室、防災用備蓄倉庫、歴史展示物、管理事務所などが入っている建物です。このパークセンターは、エレベーターやお手洗いが存在をするために、非常に頻繁に人々が出入りをしております。それゆえ、ここをさらに利活用することで、来園者の方々によりよい印象と思い出を持って帰っていただけるのではないかと考えるところです。

 そこでパークセンターの利活用について、まず展示物コーナーを充実させてはいかがでしょうか。現在は、岩屋遺跡や神津地域の歴史展示が行われておりまして、これも大変に興味深いところではありますが、多くの人々の目に触れるせっかくのスペースでありますので、伊丹市のPR、空港や、また航空機の紹介やPRをする展示も行えば、効果があると考えます。例えば、伊丹市の総合案内パネルを設ける。伊丹市のほかのスポットの紹介パネルを設ける。また、空港や航空機の紹介パネルを設ける。また市長からのメッセージボードを設けるですとか、またアンケートボックスを設置するなどはいかがでしょうか。

 いずれにしましても、スペースをさらに利活用した展示物やPRの充実を望むところであります。

 同時に、常備をしているパンフレット類の充実も効果的であります。確認をしましたところ、現在はスカイパーク、こども文化科学館、昆虫館、クリーンスポーツランドのパンフレットがラックに入っておりました。様子を見ておりますと、かなりの方がパンフレットを手にとっておられまして、実際にパンフレットの減りは非常に早いと伺っています。この状況を利用して、パンフレット類の充実を図ると効果的と考えます。伊丹市の案内パンフレットや市内各施設のパンフレットなども豊富に常備をしておくことで、伊丹市により興味を持っていただき、市内のほかのスポットに足を運ぶ契機にしてもらえるのではないかと考えるところです。

 そして、パークセンターの利活用としてもう1点、多目的室のさらなる活用も願うところであります。多目的室は、4部屋分ありまして、2部屋分は常時解放されていて、歴史展示などが行われています。あとの2部屋分は、ふだんは締め切られており、会議などの際に使用している状況であります。閉鎖していたり、少しの展示物を設置しているという現在の状態は、少しもったいないかなという印象を感じるところであります。そこで可能な限りスペースを解放して、来園した方が休憩などもできるように工夫できないものかと考えます。その際は、いすとテーブルも設置できれば親切かと存じます。現在、1組いすとテーブルが容易をされていますが、高齢者などがよく休憩をされている姿を目にいたします。また先ほど申しました展示やPRをこのスペースでも充実させていただきたいところです。ぜひ工夫を凝らし、多目的室をさらに利活用できれば、魅力が増すと考えるところであります。

 以上、伊丹スカイパークの充実について述べさせていただきました。これまでの議会でも質問が出ておりますし、また、当局が課題を十分に認識され、取り組みを進めておられること、同時に数々の困難点も存在していることは十分に承知をしておりますが、あえて取り上げさせていただきました。スカイパークにおける今後の方向性と充実の具体案についてお教えください。

 以上、1回目の質問とさせていただきます。


こども部長(答弁1)

 私からは親子向けフリースペースについての御質問にお答え申し上げます。

 少子化や核家族の進行、地域社会の変化など、子供や子育てをめぐる環境が大きく変化する中で、子育て中の親が子育てに安心感と充足感が持てるよう支援し、子供を安心して産み、育てることに夢が持てる事業を推進していくことが求められております。

 本市では、市民の参画と協働のもと、平成17年3月に次世代育成支援行動計画「愛あいプラン」を作成いたしました。現在、この愛あいプランに基づき、さまざまな事業を推進し、その事業実施計画につきましては、次世代育成支援推進協議会におきまして、毎年、実施内容を検証、評価しております。また、伊丹市総合計画、後期事業実施5か年計画に位置づけまして、着実な計画の実現ができるよう努めているところでございます。

 御質問の親子フリースペースは、地域において子育て中の親子の交流の促進や、子育て等に関する相談、育児情報の提供等を行うことで、子育ての不安感を緩和し、児童の健やかな育ちを促進することを目的として設置しているものでございます。

 就学前の子供とその保護者が自由に集い、子育てについての情報交換や、友達づくりを進める常設の場であるむっくむっくルーム事業は、議員御案内のとおり、現在、市内に5カ所ございます。いきいきプラザ子育て支援センター内にございます、むっくむっくルームの利用者は、開設時の平成14年度は1万9500人でしたが、以後、年々増加いたしまして、平成18年度は2万3000人となっております。また、平成16年度から委託しておりますNPO法人運営の北部学習センター・きららホール内にございます「ゆうぎしつ」におきましては、18年度は3万人もの利用者がございました。また、昨年6月に幼稚園の余裕教室を活用し、開設いたしました鈴原むっくむっくルームも好評で、利用者からは「近所に友達がいなかったけど、ここに来て、親子で友達ができました。」、「歩いて行けるところに施設ができて、いつでも利用できる子育て環境が整っていることは心強い。」といった感想をいただいております。さらに、ことし5月には、こども文化科学館のむっくむっくルームと、人権啓発センターの「ひだまり広場」もオープンいたしました。

 また、常設の場としてのむっくむっくルームとは別に、共同利用施設、幼稚園、保育所など、より身近な地域の拠点施設で、在宅子育て家庭の乳幼児と、その保護者を対象に、親子遊びや親同士の交流、子育て相談などを内容といたします「みんなのひろば」事業を実施しております。

 平成18年度は、市内の公立幼稚園17カ所、保育所3カ所、また共同利用施設等8カ所の合計28カ所の拠点施設で、述べ314回開催し、約1万6000人の方の利用がありました。各地域に出向きまして実施いたしております「みんなのひろば」事業への利用者も、年々増加している状況を見ますと、議員御指摘のとおり、親子向けフリースペースへのニーズと必要性を強く認識するところでございます。今後、事業内容のさらなる充実を図ることとあわせて、乳幼児とその保護者がベビーカーを押して歩いて行けるような身近な場所や、地域的な偏在に配慮し、今後とも開設に向けた取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えております。

 また、今後の事業の効果的な展開を図るために、関係団体、関係機関等との協力、理解を得ながら、連携を深めるとともに、議員の御提案にもありますように、従来の手法にとらわれることなく、ボランティア団体やNPO法人との連携による運営、また商店街の空き店舗や共同利用施設等有効活用など、運営主体や実施場所、実施地域につきまして、柔軟な発想と創意工夫をもちまして、乳幼児とその保護者にとって利用しやすい、市民のニーズにあった身近なフリースペースの実現に努めてまいりますので、御理解御支援を賜りますようお願いいたします。


都市基盤部長(答弁1)

私から伊丹スカイパークに関する3点の御質問にお答えいたします。 

 議員御案内のとおり、伊丹スカイパークは、航空機騒音の軽減など、大阪国際空港の周辺対策及び周辺整備の一環として、空港と周辺地域の調和を図り、あわせて地域の憩いの場を確保するための都市計画緑地として、国土交通省、兵庫県及び伊丹市の3者が、共同で整備しているものでございます。また、航空機騒音の緩衝機能はもとより、伊丹市みどりの基本計画における「水とみどりのネットワーク」上の主要施設でもあり、完成後は市民の憩いの場としてはもとより、本市が「夢と魅力のあるまち伊丹」の実現に取り組んでいることを、全国にアピールできる重要な施設として、大いに期待しているところでございます。 

 昨年7月に緑地北側部分を開園してから、1年間で当初予定しておりました全体開園時における年間の来園者数21万人を大きくしのいで、議員も含め延べで50万人を超える方々が公園を訪れてくださいました。休日には家族連れで、また平日には学校・園の遠足利用など、空港と一体となった特色ある公園は、年間を通して多くの人を魅了していると自負しておるところでございます。 

 御質問のうち、第1点目の暑さ対策につきましては、昨年夏の一部開園以降、予想を大きく上回る来園者数となっていることから、夏場における暑さ対策が十分ではないと判断いたしまして、本年7月の夏休み前に3基の日陰シェルターを追加で設置いたしまして、これにより一度に数十人が日陰で休憩できるようになっております。 
 一方、来年夏に予定しておりますグランドオープンに際しましては、公園中央部の展望台3階部分の展望スペースに、長さ64メートルに及ぶ大型航空機の翼大の屋根を設けますので、この公園における最大の日陰スペースが確保できることとなりまして、多くの来園者の暑さ対策及びにわか雨対策などに、十分その役目を果たしてくれるものと期待いたしております。 

 このほかにも、日陰シェルターをさらに8基増設するほか、水浴びが可能な噴水も配置しまして、真夏でも来園者に満足いただけるよう、暑さ対策に配慮した計画に修正してきております。 

 次に、2点目の伊丹スカイパークにおける飲食物販売につきましては、伊丹スカイパークをさらに魅力ある公園とするために、また、来園者の便益施設として、グランドオープンに合わせた飲食店等の誘致を進めておるところでございます。これに当たっては、民間の活力を生かすこと、つまり民設民営を基本としまして、公園敷地の一部を使用させ、民間の資金によって店舗を建築し、また営業する方式と、公園中央部に位置する展望施設の一部を使用させるテナント方式の2つのパターンで、さまざまな事業者とヒアリングをこれまで重ねてまいりました。 

 事業者への案内発送や、業界紙への掲載など、さまざまな手法で宣伝も行った結果、これまでにヒアリングを実施した事業者は、レストラン系で8社、ファミリーレストラン系で8社、カフェ系5社、ファストフード系6社、そして商業マネジメント系7社の合計34社となっております。 

 これらヒアリング事業者には、昨年度の年間売上高が全国のトップ10に入るような大手の有名飲食事業者も数社含まれておりますが、みずからの資金でこの公園に店舗を建設し、出店したいと名乗り出る事業者は、今のところ残念ながらございません。これら事業者の多くは、実際に公園にも訪れてくださり、この公園の、ほかにはない魅力を感じ、出店に対する興味は持っていただいたようですが、今一歩決断にまで至らないようでございます。 

 その原因としましては、天候に左右されることなく、毎日ほぼ決まった人数の利用が予測できるような駅前ですとか、幹線道路沿いなどとは違いまして、公園は暑さ、寒さなど、季節や天候、あるいは曜日によっても来園者数が大きく変動するという、公園そのものの特性が挙げられます。 

 実際、スカイパークにおきましても、気候のよい行楽シーズンと寒いシーズン、あるいは好天の日と雨の日とでは、利用者数に数十倍もの大きな差が生じております。また、従業員の確保や、食材のロスも含め、不確定要素の多い公園での出店は、リスクが非常に大きく、さらにJR伊丹駅等からも離れているという、交通アクセス上の問題や、公園周辺に住宅が少ないということも、大きな理由となっていると思われます。 

 一方、そのうちの数社は、グランドオープン後の状況を見て、改めて判断したいとの意向も持っておられまして、今後も引き続き市に対して情報提供等を求められるなど、民設での出店が必ずしも不可能ではないとも思われます。今後も引き続き公園利用者の声も聞きながら、魅力的な事業者探しに取り組んでまいりたいと考えております。 

 当面は、来年度のグランドオープンに向けまして、展望施設の一角を利用したテナント方式での小規模店舗によりまして、公園来園者の便益の向上を図りたいというふうに考えております。テナントのエリアは、広さ20平方メートルの部屋が2カ所ありまして、売店や簡単なファストフードなどの事業展開が可能であると考えられますので、一般公募は年明けの1月ごろから実施しまして、今年度内には事業者を決定し、来年夏のグランドオープンに合わせて開店させていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 

 最後の質問でありますけれども、パークセンターの利活用につきましては、昨年の一部開園とともに、供用開始しましたパークセンターで、多目的室のほか、防災用の備蓄倉庫、事務室、トイレ、ロビー、そしてエレベーター設備があります。また、緑化された屋上から、防音機能を持たせるために7メートルの高さに土を盛り上げたマウンドへは、連絡橋デッキによってつながっているため、体の不自由な方や高齢の方々も、このエレベーターを利用して円滑にマウンド上に行けるよう、歩行者の動線確保をしております。また、この建物そのものが、マウンドと同じように、防音機能を持っており、航空機騒音を最大限軽減する構造にもなっております。玄関を入ってすぐのロビーでは、議員御案内のとおり、市内諸施設の案内パンフレットを備え、また、大型モニターでは、伊丹市の紹介ビデオを流し、「夢と魅力のあるまち伊丹」を、公園の来園者にPRしており、今後もさらに関係部局と調整しながら、本市をアピールする事業や、施設等についてのパンフレット類をふやすなど、案内や広報の充実にも努めてまいりたいと考えております。 

 また、多目的室の利用につきましては、公園利用者がさまざまな体験や実技、あるいは講義を行うことができる体験学習施設として整備しているものでありまして、現在、この多目的室においては、広さ150平方メートルの半分を「岩屋遺跡と神津の歴史」と題した展示コーナーで、机といすを配し、休憩コーナーとしても利用していただいております。残り半分のスペースでは、現在は主に介護を要する高齢者グループや、体調不良となった場合の休憩場所として、あるいはまた他の自治体等の視察や研修、本事業の「地元協議会」の開催、あるいはまた伊丹警察や空港事務所とともに、本公園の開園後の安全対策を協議する「保安等検討委員会」の開催などにも利用しております。 

 来年度のグランドオープン後には、本公園に係る協議会等の開催も少なくなることから、周辺住民を初めとする市民の方々に多く利用していただけるものと考えております。その具体的な利用方法、活用方法といたしましては、本市公園緑化協会等とも連携しまして、緑豊かな環境の中で、体験学習活動等を通じた、住民参加型のレクリエーション等に対する需要の高まりに応じた、ガーデニングなどの講習会や講演会など、緑化のイベントや展示会、さらに神津特産のヒョウタンを公園で育てるボランティアグループの活動拠点とするなど、将来に向けて多様な活用が可能であると考えております。また、展示物の充実につきましても、この春からロビーで展示しておりますYS−11型機の実物のプロペラなどとあわせ、航空関係の展示を増設することができないか、各方面とも折衝し、現在検討しているところでございます。 

 本格的な設計作業に入りました平成12年以来、伊丹スカイパークを伊丹の新名所となるように計画、また整備を進めてまいりましたが、来園者からの生の声をお聞きしますと、最近では、昆陽池公園や荒牧バラ公園などとともに、伊丹市民が誇りを持つことのできる施設になりつつあると実感しております。来年夏のグランドオープンには、さらに充実した魅力ある施設として生まれ変わり、「夢と魅力のあるまち伊丹」を全国にアピールできるよう、引き続き取り組んでまいりますので、今後とも御支援と御理解賜りますようお願い申し上げます。


相崎佐和子(2回目の発言)

それぞれに御答弁をありがとうございました。 

 まず、1点目の質問、親子向けのフリースペースの拡充についてでありますが、市当局側も、このようなフリースペースの必要性と需要が、非常に高いということをしっかりと認識しているという旨の御答弁をいただけたと感じておりまして、まずもって心強く思っております。 

 そして実際の拡充でありますが、伊丹市総合計画、後期事業実施5か年計画には、実は、こういった親子向けフリースペースを毎年度ごとに1カ所は増設をするという目標が示されております。そこで、ぜひ来年度も親子向けフリースペースを1カ所増設していただくことを、強く心より要望いたします。 

 また、同時に、今あるスペースにおいての充実も図っていくこと、そして拡充に当たっては、柔軟な思考でもって、いろいろなパターンも視野に入れながら、取り組みを進めていただくことをあわせて要望いたします。 

 いずれにしましても、フリースペースの拡充は、乳幼児とその親が待ち望んでいるものであります。大いに期待をし、新たなスペースのオープンを楽しみに待っておりますので、よろしくお願いいたします。 

 次に、2点目の質問、伊丹スカイパークの充実についてでありますが、前向きな姿勢での御答弁をいただき、これは間違いなく充実発展していくであろうと確信をさせていただいた次第です。 

 まず、暑さ対策ですが、現在準備中のB、C工区において、十分な対策を講じているとのことでありましたので、引き続き進めていただきたいと存じます。 

 また、パークセンターの利活用についても、創意工夫をもって取り組んでいくとのことでありまして、期待を寄せるところであります。 

 そして、飲食物の販売についてでありますが、これは特に、やはり実現を望む点であります。当局のこれまでの誘致に関する御尽力ぶりは、よく存じておりまして、敬意を表するところでありますが、来年オープンのB、C工区での誘致出店を考えているということであれば、完全オープンまでの残りおよそ10カ月でいかに取り組むかが大きなかぎとなることは間違いございません。もう一踏ん張りをお願いしたいと存じます。 

 いずれにしましても、スカイパークを訪れた市内外の方々が、心から満足する時間を過ごして、すばらしい思い出を持って帰り、2回目、3回目と訪れていただけるように、充実、発展に向けて熱いハートで取り組んでいただくことを心より期待しまして、要望とさせていただきます。よろしくお願いいたします。 

 以上で私の発言を終了とさせていただきます。ありがとうございました。